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ちょび髭オヤジの遺産 「ゼロテスター」

いつの間にか、フクシマ原発の災害処理の経過についての報道が、極端に少なくなってしまっている。
原発が安全か否かの議論以前の問題として、これを管理する会社組織、中央政府と官庁、彼らに対する信頼感がゼロというところが、そもそもの問題だ。
安全でないといけないから防災訓練すること自体が禁忌だったとか、この時期にやらせメールをする物の考え方とか、原発災害発生以後の対応をみても、無責任としか言いようがない。
正に太平洋戦争末期の軍部、政府首脳と同じ考え方ではないか。冷静に勝つか負けるかの算段もせず、最後も「負けてません、大丈夫です。国民一丸でがんばろう!!」って、今のまんまやんか。
はっきりと「水素爆発によって、相当量の放射性物質が広範囲に飛散しました。今後の危険性はこうです。可能な対策はこれです」と率直に言わないのは、やはり指弾されるのが怖いからとしか思えない。
例え電力が不足するからといって(それしも実は原発維持のための策略かも、となって、益々我々は疑心暗鬼となる)、原発再稼働を、今の原発に関係する人員に委ねることを、僕たちは認められない。だって、あんたたち信用できないもの。信用できない人に、あんな危険なもの管理してほしくない。
信用されていないのは原発ではなく、それを管理する人間なんだ。

それにしても、平成の政治家は、あまりに思慮が浅い。大臣たるもの、己の発言の重さ、立場がわからないでは国賊である。松本龍元復興相の如き、言葉の重みがわからぬ輩が大臣とは世も末である。自民党政権時代から、大臣の馬鹿な発言が時々出てくるが、そういう輩にニ度と議席を与えるべきではない。投票する側も、馬鹿を馬鹿と見切って投票していただかないと、国民全体が不利益を被ることになる。
こんな政治家の仕切りの下で、放射性物質の実情がわからずに「がんばらされている」国民は、愚弄されているに等しい。
「政治家はテロを覚悟しろ」という一見、物騒な意見が週刊文春に掲載されていたが、それくらいの重い立場にいることすら実感できないなら、この国から出ていけと罵りたくなるのは僕だけではあるまい。
悲しいことだ。


さて。
山本直純(1932年~2002年)は70~80年代にかけて、クラシック音楽の普及に尽力した指揮者兼作曲家だ。ちょっと垂れ目の相貌で、ちょび髭とあご髭を蓄え、豪快に笑う表情が印象深かった。
渡辺岳夫と同級生だったこともあり、「作曲家・渡辺岳夫の肖像」にも登場する人物だ。
指揮者としては有名な斉藤秀雄(※0)の門下生で、小澤征爾と同門である。
芸能活動を積極的に行い、自身を広告塔にしてクラシックに親しみを持ってもらおうとした。懐かしいところでは彼自身が出演した森永エールチョコレートの昭和40年代のコマーシャルがあり、「大きいことは いいことだ」という彼の唄は当時の流行語にもなったし、僕もこのコマーシャルで彼の存在を知ったはずだ。
他にも彼は、「オーケストラがやってきた」という、30分枠だがクラシック専門番組を立ち上げて、その司会者を担当している。この番組は1972年から1983年まで民放(TBS系列)で放送された。山藤章二の手による山本直純の似顔絵が付された番組タイトルを懐かしく思い出す。
また、大阪城築城400年を記念して開始され、現在も続いているサントリー主催の「1万人の第九」の指揮者を第1回(1983年)から第16回(1996年)まで担当している。
純粋な現代音楽曲も残したそうだが、映画・TV・アニメ作品にも多数の曲を残している(※1)。
映画では鈴木清順監督の「殺しの烙印」(※2)、渥美清主演の「男はつらいよ」シリーズの主題曲、伝説的なバラエティ番組「8時だョ!全員集合」、NHK大河ドラマでも「風と雲と虹と」(※3)、「武田信玄」などを担当している。
特撮作品では「マグマ大使」「怪奇大作戦」など、歴史的に重要な作品も担当している。
そんな山本直純の作曲した音楽をCDにまとめた全集が、2000年代当初に発売された。僕はその記事を「レコード芸術」で読んで、果たして買おうか買うまいか、悩んだ。なんといっても、バラ売りなしの7万円くらいしたのではないだろうか、おいそれと出せる金額ではない。出せないことはないのだが、大半が純粋な現代音楽曲であろうし、肝心の僕のお目当ての曲が収録されているかどうか、わからなかったからだ(※4)。
僕のお目当ての曲。それは、山本直純が「ゼロテスター」のために作曲した劇判集だ。残念ながら、恐らく、これまで主題歌と副主題歌以外、このアニメに関する音源は商品化されたことがないと思われる。アニメ音楽に関しては、僕の唯一の心残りだ。今も入手可能な山本直純CD選集「人生即交響曲」にも収録されていない。
HMVの紹介記事

アニメ作品「ゼロテスター」は1973年から1974年までに全66話が放送された。製作はサンライズの前身である創美社と東北新社。物語設定(原作)を担当したのは鈴木良武(脚本も担当)、監督はかの高橋良輔、人物造形はかの中村一夫。
後年のサンライズの中核となる人員が既に揃っていた。作画には安彦良和も参加していたようだ。
因みにメカニック造形に協力しているクリスタルアートスタジオとはスタジオぬえの前身のことだ。
2011年ディアゴスティーニ社によりDVD雑誌が発売開始となってまた注目されている「サンダーバード」(※5)が下地となって、企画・製作されたという。ただし、サンダーバードは国際救助が物語の骨格であったが、ゼロテスターは、金属生命体であるアーマノイド星人との戦闘が物語の骨格だった。主人公たちは救助隊ではなく、軍事組織の一員である。因みに純粋なアニメ版サンダーバードとなると、短命に終わったが「テクノボイジャー」ということになる。
巨大ロボット全盛期でありながら、「ゼロテスター」では合体型戦闘機で敵ロボットと戦うという、「科学忍者隊ガッチャマン」の形式を踏んでいるのが特色だった(※6)。マーク1からマーク3の3機の戦闘機が合体して、強力な大型戦闘機になる。必殺武器はゼロビームなのだが、何段階かレベルアップできて、オメガゼロビーム、シグマゼロビーム、カッターゼロビームなどがあり、こうした必殺技の変化があったのが、子供心をくすぐってくれたものだった。
また、途中でてこ入れが行われ、「ゼロテスター 地球を守れ!」という題名に変り、敵もガロス7人衆という幹部集団に変った(※7)。
ウィキペディアによると、けっこう視聴率もよかったそうで、だから題名を変えながらも全66話を放送したのだという。

僕はこのゼロテスターの主題歌、副主題歌、そして劇判曲が大好きなのだ。特にこの年になってもまた聴きたいと思うのが、劇中で危機の場面にしばしば流された曲だ。
どんな曲かというと、トランペットのほぼ独奏に近い曲だった。哀愁を帯びた曲調で、2011年の今に到るも、主人公が危機の場面でこのような哀感に満ちた音楽が流れるのはあまりに独特で、強く印象に刻まれている。
僕にとっては、ゼロテスターの劇判はこの1曲に尽きるといってもよく、この曲を単独で聴きたいと長く望んでいる。恐らくは1分少々なのだと思うが、たったこれだけの曲なのだが、僕のこだわりの1曲だ。
なぜ、この曲がこんなに心に残っているのだろうか。
とにかくも、トランペットだ。危機の場面に流される曲と言うのは、焦燥感とか、不安を煽るような曲調が多いのだが、山本直純は、トランペットにただひたすら、悲しみ、寂しさの感情を籠めさせている。
そうだ、寂しさだ。このままゼロテスターチームが負けてしまったら、地球は、人類は滅びてしまうかもしれないという心の痛み、寂しさが、朗々と歌うトランペットの響きに託されていたのかもしれない。
DVDボックスを買って、劇中に流れる曲を楽しむのも一興だが(いや、それはかなりの出費だ・・・)、できれば音楽単独で商品化してほしいものだ。

ゼロテスターの主題曲は作詞:鈴木良武、作編曲:山本直純、歌唱:子門真人というオヤジ世代には壮絶な布陣。行進曲調の旋律は、40代半ばになった今も、僕を勇気づけてくれる前向きな気力に満ちている。

(子門真人のかけ声)
“マークワン! マークツー! マークスリー!・・・ゼロチャージ!!”
緑に輝く 母の星
力の限り 守り抜け
嵐の訓練 乗り越えて
目指すは勝利の星吹雪
生きる命の爆発だ
ゼロチャージで戦うぞ
アーマノイドをやっつけろ ゼロテスター
ゼロ! 我らのゼロ!テスター

因みに主人公は吹雪シンといい、声優は定番の神谷明が担当した。
この主題歌は、太鼓の連打とともに子門真人のかけ声で始まり、小気味よいテンポで軽やかに「勝利の星吹雪」までを歌いきる。次いで「生きる命の爆発だ」で力強い調子に変る。そう言えば昔、こんな感じの行進曲を運動会でよく聴いたような記憶がある。何らかの行進曲からの引用だろうか。ここで勢いを増しながら「ゼロチャージで戦うぞ」と歌った後、高まる音楽を聴かせようとしてか、歌が一時休止する。強奏が頂点に達すると、テンポを落としてまた軽やな調子に戻り、そのまま結びの歌へと続いていく。
子門真人の歌が終わった後は、少年合唱で「ゼロテスター ゼロテスター」と木霊のように繰り返され(※8)、輝かしいブラスの響きとともに2番に続いていく。TV放送の主題歌映像ではそのまま終了する。
太鼓連打の導入や、歌の途中で間合いをとって、まるで一つの物語を織りなしているような演出をしたり、最後も少年合唱で余韻を強めたり、わずか2分49秒の中で山本直純は様々な仕掛けを残していった。その仕掛けがずっと、僕の記憶の中に残っている。
主題歌「ゼロテスター」は、2011年7月の時点で2種類のCDがまだ現役として目録に残されている。VAPレーベルの「懐かしのテレビまんが主題歌大全集」と「Songs for Heroes」の2枚で、前者は特に統一性はなく収録されている。後者は子門真人が歌った曲を集めている。いづれに含まれている曲も捨てがたい物が多い。後者は「UFO戦士ダイアポロン」が収録されていたりする。「ダイアポロン」は最近、別に新たに編纂されたCDに収録されたが、ここに掲げたCDの方が価格的にもマニアでない方には買いやすいだろう。
それにしても、作曲家としての評価が高いとは言えない山本だが、彼の曲は相当に味わい深い。
次回は僕が最も好きなアニメソングの一つ、「愛する大地」について触れたい。



※0)斉藤秀雄とは、日本の指揮者教育の基礎を作った人、と言ってよいだろうか。クラシック音楽とは、そもそも欧州の歴史、風土、宗教と密接に関わる存在であり、そうした背景を持たないという点で、日本人はクラシック音楽を演奏することに障壁が存在するとされた。その障壁を突破するには、少なくとも技術的要素を明快にし、分析できる能力を養わなければならないとしたのが斉藤だった。彼は早期教育を重視し、幼児期からクラシックに触れないと一流にはなりえないという、ジェダイマスターの如き発想の持ち主だった。また、その指導は峻厳を極め、恐らく今の世代の学生では到底ついていけないような罵倒の嵐だったという。小澤を始めとする大成した教え子たちも、愛憎が表裏一体となった斉藤への想いを語るという。小澤の指揮で高名なサイトウ・キネン・オーケストラとは、彼の業績を讃えて設立されたものだ。


※1)今となってはあまりに痛すぎるのだが、「原子力発電の夜明け」なんていう宣伝映画の作曲までしている。
※2)1967年公開。押井守監督がお気に入りとしている日活映画。かなり個性的な演出、作風の映画だ。確かに面白いのだが、絶対に一般受けはしない。当時の映画青年には大受けしたそうだが。押井は「赤い眼鏡」などの映画を作り始めた頃、自分の映画も娯楽作品であり、例えば「殺しの烙印」のような娯楽映画もありえたという談話をよくしていたように記憶している。しかし、この映画を「娯楽作品」と見てしまうあたりに、押井監督の作風が大衆受けしない原点をみる思いがする。
※3)僕が初めて1年を通してみたNHK大河ドラマだった。北条政子を主人公とした作品だったが、この主題曲が親しみやすくて、僕はよく口にしていた。授業中だというのに口ずさんでしまって、先生にこっぴどく叱られた記憶がある。
※4)今ならだいたいのCDはアマゾンやHMV、タワーレコードなどのHPで収録曲を確認できるが、この当時はまだそこまで便利になっていなかったっけか。
※5)第1巻は例のごとく安いので買ってしまった。他のTVシリーズとの抱き合わせと言う小憎らしい商売戦略が悩ましい。ところで今更になって気がついたが、主題曲は“Thunder birds are go!!”で開始される。各サンダーバード号を総称してサンダーバーと複数形になっているのに、得心してしまった。


※6)10年ほど前になるが、ゼロテスターの再放送をみて愕然としたことがある。何がというと、ガッチャマンと比べて、作画技術の差が歴然としていた(劣っていた)ことである。子供時代の記憶の中では、戦闘メカアニメの2大双璧としてガッチャマンとゼロテスターがあったのだが、大人になって見比べればガッチャマンが圧倒的に画力で優っていた。ただし、ゼロテスターに携わった関係者の名誉のために語れば、「ゼロテスター」は当時の作画水準を保っていたと思う。むしろ、ガッチャマンが、当時のタツノコプロが凄すぎたのである。手塚治虫が予算度外視で開始した「鉄腕アトム」から僅か7年、たった7年!!でこの進歩は目を見張らざるをえない。白黒、バンク方式使いまくりの「動かないけどアニメ」であるアトムの水準から、フルアニメーション一歩手前の、「アニメだけど特撮に負けない怪獣番組ができました」という大傑作ガッチャマンを作り上げた吉田竜夫の凄さ、恐ろしさをわかってほしいと思う。ガッチャマンの動き、怪獣ロボットの動き、どれ一つとっても、下手をすれば今のアニメよりも凄い。これは決してオヤジの懐古趣味からくる妄想ではない。
富野監督もゼロテスターとガッチャマンの技術の差を強く意識し続けたから、湖川を取り込んだのかもしれない。
※7)こうした「何とか何人衆」という敵戦闘集団の形式が僕は大好きだったりする。「仮面の忍者赤影」の敵忍者集団とか、ダークのロボット集団とか、メタルダーの戦闘軍団とか、ハカイダー4人衆とか。
※8)この合唱の伴奏のブラスは、小刻みにしかも早く音を出しており、けっこう難しい奏法ではないだろうか? さりげなく高度なことを山本直純は要求していたりする。
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