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誰が中国を笑えるのか? 御巣鷹の尾根

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今回はアニメには一切、関係ない。
中華人民共和国製の高速鉄道の脱線事故について、中国政府の対応のいいかげんさを指摘する報道が相次いだ。震災・津波・原発にまつわる己の不幸の憂さ晴らしのように、台頭著しい隣国を嘲笑して、溜飲を下げているように見える。
だが、日本国の誰がこの事態を嘲笑えようか? 確かに傲慢かつ貪欲な国ではあり、「第二仮想敵国」の如き存在であるが、だからといって、この事故を笑えば、吐いた唾が己の顔に落ちてくる。
日本の中央政府、官僚のどこが中華人民共和国と違うというのか。「フクシマ」はもちろん、昔からこの国の中枢の隠蔽体質は何ら変わっていない。

「御巣鷹の謎を追う」という文庫本が宝島文庫から発売された。1985年8月12日に起こった日本航空123便墜落事故に関する取材結果をまとめたものだ。同日18時12分、大阪に向けて東京の羽田空港を飛び立った航空機がわずか12分後に異常事態に陥って機体が操縦不能となり、18時56分「御巣鷹の尾根」に墜落、520名の尊い命を奪った史上最大の航空機事故である。坂本九さんも命を落とされておられる。
著者は日本共産党の機関紙である「赤旗」在籍の記者だが、思想的な文章や、よくみかけられるような与党を批判して「共産党だけが庶民の味方」という、宣伝的な表現は一切ない。一読すれば、地味だが緻密かつ膨大な取材と検証を行っていることがわかる。
事実を検証するために「徹底的に取材する」という報道の基本的姿勢が見受けられ、非常に好ましく、かつ労作であると僕は感じている。この著者は飛行機事業の現場に関わる人々にも取材を行い、現場の人間からみた、「現場感覚に基づく」情報分析も行っている。また、入手したボイスレコーダーについても十重二十重の検証を行い、更に飛行機の基本的構造についても十分な理解を深めた上で、この著書を記している。

この事故は何か「隠蔽された」空気で包まれている。ある種、昭和史の禁忌と化している。というのも、墜落の原因が謎に包まれていると言っていいからだ。
自衛隊や米軍機の誤射による撃墜説までがまことしやかに口伝されたことは僕でも知っている。
「都市伝説」が生まれた原因は、生存者に対する救助活動の遅れが致命的だったこと、また事故の原因究明の中途半端さであったことだ。そこに政治的な「謀略」を絡ませて妄想するのは、大衆の常である。
本書では、自衛隊が日本航空機の墜落地点を早期に同定していた、できていたにも関わらず、その公表を意図的に遅らせ、ひいては救命活動の開始を遅らせた可能性を、綿密な取材によって明らかにしている。
更には飛行機墜落のそもそもの原因について、事故調査委員会は最初に結論ありきで報告書を作成し、事実を無視して調査を終了したという暴挙についても検証を行っている。
筆者は、この墜落事故は謀略がどうのこうのという以前に、まっとうな調査も行わずに、各方面の関係者(政府、関係省庁、米国ボーイング社)に責任が及ばぬように、当たり障りのない結論を先ず設定して、強引に事実関係を誘導した調査書を作成したことを明らかにしている。事故調査委員会は原因解明に必要な破損部品の回収すら行わず。調査終了後は「既に終わった話」として再調査にすら応じない。

事故調査委員会は東大教授やら高級官僚OBやら、やたら物々しい肩書の連中が名を連ねているが、一介の市井の記者の提示する疑問点にことごとく論破されるような程度の報告書を提示して終結を宣言している。
それは僕らから見れば、

デタラメ

の一語で終わるような代物である。だが、そのような仕事をして、調査委員会とやらは恥を知らない。
分析技術が遥かに進歩し、もう一度分析し直せば、より明確な事実が得られるかもしれないというのに、頑迷に「調査は終わった」と言って取り合わない調査委員会。誰のためのものなのか?
恐らく、日本航空機の墜落は何者かに撃墜されたとか、そういった陰謀、謀略的な原因ではなく、某かの機体の構造的不備が原因であったのだろう。だが、事実を確認もせず、「適当に」「もっとも妥協を得やすい」結論を「決めつけて」、報告書を強引にまとめあげるという結果となった。なぜなら、徹底した原因究明を行っていけば、飛行機製造業者(ボーイング社)などに多大な対策費をもたらしかねないかもしれないから。そういう背景が、この本からは感じられる。
思い出さないだろうか。「万が一のことばかり考えていたら、原発なんか作れない」と吐いた輩の言動を。この国の「上層部」の輩の考えることは、26年前の悲劇からなんら変わっていない。
万が一のことを考えていられないからと、津波対策や電源喪失時の対策を適当に流した結果、国土の数分の一が放射性物質で汚染された。
「ただちには健康被害は出ない」放射性物質が広範囲にばらまかれ、なべて国民の内部に蓄積されていく。
牛肉、お茶、漁獲類。己らの非を認めたくないがために、適当な安全性を報道し、何が起ころうが知ったことかという姿勢。何か事が起これば、それは不埒な個人が起こしたことにしてしまい、監督すべき人間の責は一切、追求しない。
JR西日本の悲劇的な脱線事故も含め、この国の「指導者」は、悲劇の事実を全て埋葬してきたのだということを思い知らせる1冊だった。

わずかな生存者がお話になられた事故直後の家族の最後の声の件を読んで、胸が痛まないようなら人ではない。昨日までの時間を返してほしい。

誰が中国中央政府を軽蔑できる? 日本も同じ穴のむじなだ。
恥を知れ、恥を。



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